麗しの彼を押し倒すとき。



「ほ、本当に椿ちゃん?」

「あぁ。久しぶりだな、柚季」


私の頭を駆け巡ったのは他でもない。

昔凪ちゃんも含め、毎日のように遊んだ幼なじみの一人、椿ちゃん。



「ほんと、久しぶり……」


一条くん、もとい椿ちゃんの姿を見ながらそう言って、ふと疑問が浮かぶ。


細身なわりに逞しい腕、そして高い身長。

すらりと伸びた足。


何だろう、このデジャヴ感。

そう、さっきもこんな感じで……凪ちゃんに。




「……って、何で椿ちゃんまで男になっちゃったの!?」


叫んだ私はきっと、ひどい顔をしていたに違いない。


桃子先生と椿ちゃんは急に立ち上がった私を同じ表情で、驚いたように見つめていた。