死にたがりな殺したがり

「あひ、あ、アタシ?アタシは【黒谷 ミチル】さぁ。いい名前っしょ?」



目元の涙を拭いながら見上げてくるミチルに、ああそうだねと適当に返事をする。


それよりも、


今まで忘れていたが、キモオタ男の死体処理のことが気になる。


その事をミチルに伝えると、ミチルは立ち上がりながら口角を上げて口を開いた。



「それならアタシのベストパートナーが処理してくれるから。おかげでこっちは存分に人を殺せる。

それに、アタシを死なせてくれるのは、あの人にしか出来ないからねぇ。あひゃひゃっ!」



『あの人』


それが一体誰なのか、この時の俺には知るよしもなかったが、後々嫌というほど知ることになる。