― キーンコーンカーンコーン




授業終了のチャイムとともに、
ざわつき出す教室。



成瀬くんも隣で、のっそりと体を起こした。





(あ、机、割れてない)



どうやら成瀬くんの頭より机の方が強かったらしい。


机、やるなぁー…




(わたしが成瀬くんに頭突きされたら
きっと頭割れちゃうんだろうな)





ちらっと彼を見てみると
おでこがうっすら赤くなっている。



確か、わたし、財布の中に…
あ、みっけ。





「成瀬くん」



「んー―…?」



「はい」







「なにこれ」


「絆創膏」