「……そう?」
成瀬くんのキョトンとした声と共に
わたしも一緒に首を傾げた。
確かに初めて食べた味だったけど、
(美味しかったけどなぁ)
「なんか、甘ぇ!!!」
「うん、あんこ味だし」
「あんこぉ!?」
原くんが“確かにあんこだ!”と言うのを聞きながら、わたしも心の中で頷いた。
そう、確かに あのあめ玉は“あんこ味”だった。
(わたしの大好きな、あんみつの味)
「…アレ、不味かった?」
少し眉を下げた成瀬くんがわたしを見て言う。
その問いかけに、
わたしはブンブン首を振った。
「すっごい美味しかった」

