「ってことで、これからも可愛い真子で居ろよ。じゃあ俺は帰るな」 「あっ、うん……」 ポンポンと、優しく撫で、離れていく手。 そして静かにドアが閉まり、洸は笑顔で帰っていった。 ……なんだろう。 この元通りなのに、嬉しくない気持ちは…… それに元通りって……あたしには…… ――――――――――…… 「はい、そこに座って」 「あっ、うん」 「今日はお団子でいいな」 そう言って、器用にあたしの髪をくるくると巻きまとめる洸。