好きな人がいます。 でも、好きな人にも好きな人がいます。 …こういう時って、どうしたらいいのかな。 諦める? …無理だよ。 だって、まだ…まだ、こんなにも夏川君が好きなんだもん。 諦めるなんて…出来ないよ。 「千秋ちゃん、話しよ?」 「えっ……」 「ここじゃ、ちょっと不味いから屋上で。 ほら、行くよ!」 「えぇ!?」 そう言うと、華波ちゃんは私の手を引いて教室を出た。