「あ、そうだ陽菜~」
「んー?」
由美は私の前で両手を合わせた。
「ごめんっ、今日一緒に帰れないや…」
「いや、いいけど…何かあるの?」
由美は携帯を持ってウインクをした。
か、可愛い…
「えへへ、今から翔太と一緒に帰るの!」
「デート?いいなぁ~!良かった、私も予定合ったんだよね」
由美は何々?と言う顔で私を見る。
「今日、お父さんに真っ直ぐ帰って来いって言われてるんだよね」
「そっか、怒られる事でもしたんじゃないの~?」
由美は面白そうにニヤニヤと笑った。
私はそんな由美を笑いながら軽く叩いた。

