大嫌いなアイツは婚約者!?








でも…




私の頭の中にはお父さんの顔が浮かぶ。





「はぁ……」





これ以上悩むのも損だなぁ…




私はそう思って考えるのをやめた。







その時、部屋のドアがノックされる。




「はい」




私はそう答えるとドアがゆっくりと開いた。





「陽菜」



「…お父さん?」





お父さんは何故か仕事用のスーツをビシッと着て、髪までキチンとされていた。






私の脳裏には薄っすらと嫌な予感が漂う。