「で、お前はこのままでいいのかって」
三上は眠そうに欠伸をした。
このままでいいのか…
そう聞かれても困る。
だって一度承諾してしまった事だし、まだ1日しか経っていない。
しかも親達の間ではもうこれからの将来も決めているみたいだし。
「そ、そんなの……」
私は答えに困って俯いてしまった。
出来る事ならこの婚約は取り消したい。
でも、お父さん達だって一生懸命考えてくれた。
ちゃんと私達の将来も考えて、一番良いと思われる道を選んでくれた。
「…ちょっと、考えさせて」
私の口から出た言葉はそれだけだった。

