「…………」
場所はリビング。
ソファーでは将也さんでは無く、今度は三上が座ってお父さんと話している。
私はその光景を見て、改めて本当に一緒に生活するんだと実感した。
なんで初めから気づかなかったんだろう。
まず三上グループって所から気づくべきだった。
そもそも三上が社長のご子息だとは知らなかったけど。
みかみしょうや。
みかみゆうや。
激似だ。
本当に何で気づかなかったんだろう。
気づいてたらOKなんてしなかったと思う。
そんな事を考えていたらお父さん達の会話は終わったらしく、私はお父さんに呼ばれた。
「陽菜、お父さん、これからは毎日帰って来れないって分かってるよな?」
「うん…」
そう、だからこそ、嫌なんだ。

