「ひーなっ!」



後ろから高い可愛い声が聞こえる。



振り返ってみればそこには背が高く、髪がこげ茶でポニーテールにしている可愛い子。





「何ボーっとしてるのっ?」



瀬名由美(セナユミ)。


私の親友で、とっても頭が良くて、運動神経が良くて…とにかく完璧な子。






「いや、ちょっと…」



由美が「何かあった?」と私に聞いてくる。




「ううん、別に大した事は無いんだけどね」


「そう?何かあるなら言ってね?」


「うん、ありがとう」





由美にお礼を言うと由美は嬉しそうに笑った。