文字が細かく散らされた契約書。
これが契約書なのかすらも危うい。
前にはにこやかに笑うスーツ姿の男達。
俺が名前を記し印鑑を押すのを待っている。

あぁ……
俺はブラックオッケーなんて信じない。
オッケーの根拠がわからない。

このあと、俺はこの契約書のせいで恐らく痛い目にあう。
それをわかっていてこの契約書に会いに来た。

あぁ……
何社に断られたことか……それがこんなかんたんに契約。
金額は少額ながらも、俺にはこれが大金になるように感じる。

これを軍資金にパチンコで倍の倍の倍まで育てて……。
って……俺は救いようもないアホだ。

そんな甘く世の中できちゃいない。
それでも俺は奇跡にかけてパチンコ屋に入り、出そうな台に座り格闘した。

あぁ……
神様なんかいやしない……いたなら俺を笑ってんだな。

――いや
罰が当たったんだ。
これが罰なら受け入れるよ神様。

見てんのか……なぁ。
神様……。