Bloom ─ブルーム─

がたいのいい人が、ドラムの人だと気づいたのは、鞄から飛び出しているスティックを見つけた時だった。

この4人、バンドのメンバーなんだ?

てか、全員すごく雰囲気が違う。

長谷川大樹もそうだったけど、あんなに挑発的で、自信満々で、俺らに近づいたらケガするよ?的な空気を醸し出していたのに。

こんなとこでアミダくじしてるなんて。

「いーの?こいつでいーの?後悔するよ?だってこいつバカだよ?」

ギターの人が山本先輩の肩に手を回して、友里亜に何度も聞いていた。

「こいつ、かけ算の7の段言えないよ?」

長谷川大樹もそこに乗っかる。

「この間、くく64っていってたよ?」

ドラムの人が付け足した。

「お前、言うなよ!」

って事は、本当なんだ?

「ぶぶぶっ」

靴を履き替えた時、笑いをこらえきれなくなった私はつい吹き出してしまった。

「ほら、里花ちゃんだって笑っちゃったよ?」

それを見つけた長谷川大樹がすかさず私を指差す。

「は?お前なんで名前知ってんの?お知り合い?てか、あーっっ!この間の告白娘!」

それを聞いて私に視線を向けたギターは、突然大声を張り上げた。