撮ってすぐにピコピコボタンを操作する先輩。
と同時に、私のポケットの中からメールを知らせる電子音が鳴り出した。
「音大きいから!」
「だって、鳴るなんて思わないし、健さんが寝るなんて予想外だし」
慌てて取り出した携帯の受信箱を開くと、そこには今撮ったばかりの写真と『100人に送らないと呪われます』というメッセージ。
「ぷっくくくっ。先輩へたくそ」
「しーっ。起こすなよ?」
初めて一緒に撮った写真は、変なおじさんの寝顔と、半分切れた私と、目を瞑った大樹先輩だった。
「送らなくても呪われそう」
私達は顔を見合わせると、声を押し殺して笑った。
たわいもない真夏の1ページ。
窓からの陽射しが痛い。
この暑さを凌ぐには、ぎこちなく回る壊れかけの扇風機1台。
でも、暑さなんてどうでもいいと思えるほどに笑った夏は初めてかもしれない。
「今度、スイカ割りしようか?」
大樹先輩の声に
「夏はメロンじゃないの?」
反論してみた。
と同時に、私のポケットの中からメールを知らせる電子音が鳴り出した。
「音大きいから!」
「だって、鳴るなんて思わないし、健さんが寝るなんて予想外だし」
慌てて取り出した携帯の受信箱を開くと、そこには今撮ったばかりの写真と『100人に送らないと呪われます』というメッセージ。
「ぷっくくくっ。先輩へたくそ」
「しーっ。起こすなよ?」
初めて一緒に撮った写真は、変なおじさんの寝顔と、半分切れた私と、目を瞑った大樹先輩だった。
「送らなくても呪われそう」
私達は顔を見合わせると、声を押し殺して笑った。
たわいもない真夏の1ページ。
窓からの陽射しが痛い。
この暑さを凌ぐには、ぎこちなく回る壊れかけの扇風機1台。
でも、暑さなんてどうでもいいと思えるほどに笑った夏は初めてかもしれない。
「今度、スイカ割りしようか?」
大樹先輩の声に
「夏はメロンじゃないの?」
反論してみた。