ねえ、そろそろ最終の
新幹線の時間じゃない?
帰らなくちゃね
駅まで送って行くよ
そおあたしがいうと彼は
うつむきながら言った
僕、行きの新幹線の
お金だけ握りしめてきたから
もおお金ないんだよね
しかも、今日は帰れないんだ
帰れない理由がある
深刻そうな顔だった
お金ないって、どうするの?!
銀行とかにお金ないの?!
あたし明日仕事だから
ずっと一緒にはいてあげれないよ?
もおこんな時間だしどおするの?
あたしが飽きれながら言う
週に1回1万円の仕送りで
生活しててそれを今日
全部使っちゃったんだ
僕のことどっかに
捨ててっていいよ
そんなこと言われても
捨てれるわけはなかったし
給料日前のわたしには恥ずかしながら
かしてあげれるだけの余裕はなかった
躁鬱病の彼は躁状態になると
金銭感覚も狂ってしまい
後先考えないとんでもない
お金の使い方をしてしまうのだ
そのため、親も多くのお金を
彼にもたせていなかった。
財布の中はもちろん
銀行の預金通帳の中にも。
