いまきみが笑ってくれるなら


車を発車させたはいいものの
行き先に困った。



時刻は夕方すぎ。



彼にどこに行きたいか尋ねる。
すると彼は答えた。



海に行きたいな。
海が見たい。




前に電話であたしが
よく地元の海に行くと
話したのを覚えていたのだ。
もちろん、はいるわけではなく
ただ海を眺めるだけ。




悩んだり落ち込んだり
何かあると必ず行っていた。




よし、じゃあドライブがてら
海に行こうと賛成して車を走らせた。



海までだいたい一時間弱。
彼は楽しそうだったが
わたしは緊張でいっぱいだった。