あたしの証【完結】

「あのおかまちゃんの名前って…」

「ああ。彼女はりな」


彼女って…?
りな…?

でも。
そうなのかもしれないからあたしは黙っておいた。


「…聞かないのか?」

「え?」

「あいつのこと」



りなさんのことだとわかったけど。
でも。


「だって、色々な人がいるし。
大好きな人が…男だった。
それだけでしょ…?」

「…ふっ…」


静かにゆうやは笑うと、りなさんがいなくなるのを確認してから話し出す。


「りなは。
あんな見た目だけど、本当は臆病ものなんだ。
心は本当に少女みたいに繊細なんだよ」


そう言うゆうやの顔は。
恋をしていた。

りなさんが本当に大切なんだって。
そう、伝わってきた。


「ありがとな。
気持ち悪がらずにりなと接してくれて」

「気持ち悪くなんかない」


それならあたしの方がよっぽど醜い。


「だから家にいていいから」

「……」

あたしはその言葉をすぐに理解できず、聞き返してしまった。


「なんて…?」

「だから。
お前は帰る家がないんだろ?」


それに、こくんと頷くあたし。


「だったら、ここにいつまでもいていいから。」

「そ、そんな悪いです!お金もないし…」

「金のことなら心配するな」

「いや、でも…」