「…昔から…今もあんた達はなつおって俺をバカにして。
どれだけ俺が傷ついたかわかるか?
だからあんた達に復讐してやろうと思った」


なつおはあたしをその冷たい瞳で、話を続ける。



「引っ越してから必死にダイエットしたよ。痩せて鍛えて。
俺はのし上がった。
俺をイジメた男子には集団でリンチしてやった。
笑えるぜ。
俺があの戸川夏樹だってことを伝えた時のあの顔」


茫然とあたしはそれを聞く。
耳にはきちんと届いてるのに。

あたしは理解できない。


「あんたはなんもしてないと思ってた?
でも。
俺がいじめられるの黙ってみてたろ?
立派な加害者なんだよ!」





最後のセリフを叫ぶように言い放ったなつおはとても苦しそうな顔をしていた。