あたしの証【完結】

「あ…れ?」

必死に拭うけど、次々に溢れ出る涙。
わけがわからず、頑張って笑顔を作るけど。
逆効果みたいで…。


「あかり、ごめん…帰ろうか?」

「な、何で謝るの?なつお悪くないよ」


本当になつおは悪くない。
と、いうより何で泣いてるのかあたしにもわからない。


元カノの言葉…?
それだけで、こんなにも動揺してるの?



ああ。
あたし、本当に好きになってるんだ。
彼を。
なつきと言う存在を。



だからこんな言葉一つで動揺してしまうんだ。

あたしはまだ彼のこと何も知らなくて。
どんなことを経験して、どんな趣味しててとか、どんな音楽聞いてとか。
何も知らなくて。


なのに、あたしの心の底にしっかりとなつおがいて。


涙とは正反対に…あたしの心中は喜びでいっぱいだった。




あたしは。
あたしでも人を好きになれるんだって。