あたしの証【完結】

するときょうさんが笑いながら

「あーなつにはもったいねえ」

と、おかしなことを言った。


「惚れないで下さいね」


訝しげな顔で言う、なつおの言葉を完璧無視して、きょうさんはあたしに迫ってきた。

「なつなんかやめて、俺にしない?」


か、顔が近い…
不意をつかれ、不覚にも顔が赤くなるあたし。
なつおの少し不機嫌な声がした。
いつもの何倍もトーンが低い。


「…きょうさん、いくらきょうさんでもまじキレますよ」


くくくっと笑いながら、冗談!冗談!とあたしから離れて言った。


「なつはまだまだお子ちゃまだな」


きょうさんはその後も、くくくと笑いをかみ殺していた。
なつおは不機嫌そうに、でも顔だけは真っ赤になっている。
そんななつおが可愛くて、あたしも一緒に声を上げて笑った。


「じゃ、後ちょっとやるな。で、また次ね」

まだ仏頂面のなつおはきょうさんの問いに無言で頷いた。



仲がいいんだろうな、きっと。
あたしは二人のやりとりを見て、自然とそう思った。
見えない絆で繋がってるような。

なんか、とてつもなく自分が孤独に思えた。


あたしはなつおの恋人になったんだって、そう思うんだけど実感が湧かなくて。
あたしはちゃんと恋人になれたのかな…?


そんな不安を感じたあたしは、忘れてた不安を引き戻す。
なつおのモトカノの言葉。