あたしの証【完結】

なつおを台にうつ伏せにさせてから、きょうさんはテキパキと準備をしていく。
あたしはそれを黙って見つめる。

そして、電動らしい機械の針にインクをつけて器用に彫っていく。





…痛くないのかな…?

色が入っていくその肌に奇妙な感覚がする。
人間の肌なのに鮮やかな、その色。


赤にオレンジに黄色。
暖色系がなつおの肌を彩る。



あたしは時間なんて忘れて、その行為に釘づけになっていた。
気付けばもう、二時間も経っていた。


「ふう」

きょうさんが一息つく。
なつおの背中を見つめるあたしに気付いたきょうさんが、あたしに優しく問いかけた。


「あかりちゃん、退屈でしょ」


それに、あたしはぶんぶんと首が取れそうになるぐらい振った。


「ぜんっぜん!!むしろ、感動しちゃって」


そのセリフにきょうさんも、なつおも目をまん丸にしてキョトンとする。


あ、あたしなんかまずった…?


ひやりと背中に嫌な汗を掻くと同時に、二人が笑いだした。
今度は、変なことを言っってしまったのかと焦る。