なつきは鍵を開けると、部屋に入って行った。
あたしはそれを追いかける。
ソファに腰かけるなつき。
あたしはどこに行けばいいかわからなくて、立ち往生する。
恋人だった時は迷わず、そのソファの隣に座ってなつきにもたれかかっていたから。
「…こっち」
なつきは自分の隣をぽんぽんと叩いた。
あたしは少し距離を置いて横に座る。
恥ずかしくて、俯くあたしの顎をなつきは持ち、ぐいっと上に上げる。
鼻がくっ付きそうなぐらいの距離にあるなつきの顔。
なつきはそのまま、あたしに口づけをする。
戸惑うように、ゆっくりと。
あたしはそっと目を閉じた。
一度、唇を離れたと思ったらあたしの後頭部を掴んで、今度は荒々しく唇を奪う。
さっきみたいな確認するようなキスではない。
飢えた狼のような、そんなキス。



