逸る気持ちを抑えながらあたしは【TATTO STUDIO】の扉を開ける。
「……どうぞ」
今日もかっこいいなつきは、ぶっきらぼうにあたしを施術台に誘導してくれた。
なつきは黒と白のピンストライプのシャツにジーンズだけの、シンプルな格好だった。
だけど、なんでだろ。
なつきだと、何割増しかに見える。
恋は盲目ってこのことなんだろうなあ。
横になりながらあたしは
「きょうさんは?」
と尋ねた。
「ああ、今日はオフだから」
「そうなんだ」
ま、た二人きりなんだ。
なつきは着々と準備を始めていた。
あたしはそれを後ろからずっと眺めた。
新品の針を機械にセットすると
「始めるよ」
そう、言いながらあたしに針を差し込んだ。



