「………忘れた」
「そ、っか」
「……………あかりは」
「…ん?」
「俺を好きになって幸せだった…?」
当たり前だ。
「もちろん!」
なつきが。
少し微笑んだ様な気がした。
だけど、今日はそこでさよなら。
次行く日を決めて、あたしはまたその日を楽しみに生きて行く。
あたしはその日家についても、ずっとにやけっぱなしだった。
なつきに優しい言葉をかけてもらったわけでもないのに。
だけど、心が充実していて、こんな気持ち久しぶりだった。
ゆうやには何も言っていない。
けれど、ゆうやのことだからきっと全てわかっているはずだ。
また彫るその前日は、ドキドキが止まらなくて眠れなかった。
あたしは今更ながらこの片思いを楽しく感じていた。



