「あかり…会って話がしたい」 「なつき…」 「来週時間ある?」 「ある」 「じゃあ、また連絡する」 「わかった」 「…メアド変わってないから」 「…!!」 「…それじゃ」 通話が終わった後もあたしはなつきの余韻に浸った。 なつき。 声、変わってなかった。 優しくて陰をまとってる声。 狂おしいほど愛しくて。 二年半の年月なんかどっか行ってしまうぐらいあたしには新鮮に感じた。 だけど。 神様は。 やっぱりあたしを幸せになんかしてくれないんだ。