あたしの証【完結】

いつもの様に入れてもらっていると、ピンポーンとインターホンが鳴った。

今、りなさんは出かけててあたしはゆうやと二人。



ゆうやは彫る手を止めて、一度あたしと顔を合わせると玄関へと向かう。


あたしは耳を澄ませて、誰なのか確認しようとした。

何やら話声が聞こえる。
男の人…?


少し経ってからゆうやが訝しげな顔をして戻ってきた。


「……」

「誰だったの?」

「…警察」

「は!?」

「お前、捜索願出されてんだって」

「で…???」

「そんで似てるやつ見かけたって報告があったから来たってよ」

「………」


捜索願。
あたしの親が…?


「あかり…帰る?」

「……ま、さか」

「…どっちでも俺は止めないから」

「……」


なんか。
信じられない。

あたしのこと。
今更探してどうするつもり…?

あたしはあそこの家にいること。
あたしはあたし自身を否定しなくてはならなかった。

今生きてることも。
生きてる意味も。
あの家にいたらあたしの存在価値はなくなってしまう。



「…電話する」

「……」

ゆうやは何も言わなかった。