全力少女

なんで会長がここに、とか。入学式はどうしたのか、とか。女の子連れてないなんて珍しい、とか。色々言いたい事はあったけど。

「欲しいです。」

「どうしよっかなー。」

「………。」

とりあえずメロンパン優先。会長からメロンパンをもらおうと手を出したらひょい、とかわされた。聞いといてそれかよ!

「…返して下さい」

「やだ。」

ひょい、ひょい、ひょい。手を伸ばせばかわされる。それを繰り返す事三回。

「…返して、下さいってば!」

「ははは、可愛い可愛い。ほらほら頑張って。」

会長の手の中のメロンパン。会長は背が高いから手を上げられたらあたしには…
届きませんよねー!

メロンパンを奪う為にぴょこぴょこ跳ねてみるけどやっぱり届かない。この性悪会長!

「今俺の事、意地悪って思った?」

「いえ…性悪です。」

「わあ正直!」

息切れした呼吸を整えながら答える。文芸部の体力の無さナメんな。そうしたら何故か会長が爆笑してた。なんだコイツ。

「君、何組の娘?」

「会長っ、にはっ、教えっ、ません!」

「このメロンパンどうしようかな。」

「2-Bです!」

「名前は?」

「………。」

「よし、このメロンパン後輩にあげよう。」

「橘です!橘柑奈と申します!」

ジャンプし続けながら半分ヤケになりながら叫ぶ。メロンパンを人質にとられたらどうしようもないじゃないか…!