なんでうかつに付いて行ったりなんかしたんだろう。 すると、男は私を無理矢理人がいない裏の階段に引っ張った。 「騙されて、付いてきちゃって可愛いよねー 世の中こんなにいい人なんていないよ?」 鼻で笑いながらそう言う男を泣きそうになりながら 「やめてってば!」 必死に抵抗する。 それでも手を掴んでくる男は 私を壁側にドンっと押しつけた。 どんなにもがいても手も足も出なくて、 もう駄目だと思った。 その時 「触んないでくれる? それ、僕の所有物」 私の知っている、大好きな声が聞こえた。