それから、橋本くんはしばらく本を読んで、 暗くなって来た空を見ると 「じゃあ、笠本さん帰るよ」 といい、本を閉じてスタスタと歩き出した。 しかし、 「あっ……待って」 ノロい私は、橋本くんの速さについていけなくて、 「うわぁあ!」 何もない所でつまずき、転けた。 「痛った〜」 床に手をつき、そうつぶやく私を見て 橋本くんは 「はぁー…… 注意力なさすぎ」 呆れた表情を浮かべる。 ぅう……、そんな顔しないでよ