私はそう言って抱きついて、初めて自分から橋本くんにキスをした。


橋本くんもそれには少し驚いた顔をして


「それ、反則だよ。笠本さん」

と顔を逸らした。

だってさ、すっごく嬉しかったんだもん。


バッと横を向いた橋本くんの耳を見ると

え……、

わずかに赤い。


もしかして照れてる……?


橋本くんの顔を見ようとのぞき込んだ時


ガシッっーー


手を掴まれ


「んむっ……ん。」

いきなりキスを落とされた。


「残念、主導権は僕だよ?」

と口角を上げて笑うその顔にまた心臓がトクンと音を立てる。