そう言うと彼は、さっきまで落ち込んだ顔をしていたが、少し笑顔になって

「良かった、ありがとう」

と出ていった。


たまに考えることがある。

自分もあの時橋本くんにふられていたら

ショックで落ち込んでいたんだろうな

とか。

だからその分

告白って、自分の気持ちを伝えるのって

すごく、大切な事なんだと思うの。


「ふーん、嬉しかったんだ」

ん!?
突然、声がした方を振りかえると

本を片手に持った橋本くんがいた。


しまった!ここ屋上だった。

「告白されただけで、そんな喜んじゃってさ」

橋本くんは床に座り込む。