バク、バク、バク

さらに鼓動が上がってくる。

えっと、こんな時、何話せばいいんだっけ?

分からなくなって目の前にある紅茶を一口飲んだ。

「美味しいっ……」


ほとんど無意識に出た言葉に橋本くんは
くすくすと笑う。

「笑わないでよ!」

そう言って視線を逸らすと、私は橋本くんの卒業アルバムを見つけた。

「あ、アルバムだ!」


すごく見たい。

うずうずして、それに手を伸ばすと


「だめ」

と伸ばした手を阻止するように手が伸びる。