変な体勢で寝ていたのか、身体中の関節がきしんだように痛かった。

武はゆっくりと筋肉を伸ばしながら身体を起こし、部屋を出て階段を降りた。

キッチンに入ると、ジンが床の上に座っていた。

「千華は?」

なんとなく武は訊いてみた。

「なんか調子が悪いとか言って、部屋で寝てるらしいぞ」

「そうか。レイラは?」

「さっきお客が来たから、たぶん仕事部屋だろ」

「そうか。どうでもいいけど、そんなところで飲まないで、テーブルに座れよ」

武が言うと、

「たまには一緒に飲まないか?」

珍しくジンが誘ってきた。