「それで、その男は生まれ変わった相手を探してるわけなんだ?」

「うん」

「それで? 見つかったわけ? それで失恋でもしたの?」

呆れたように由加里が言った。

「違うよ。今も探してる……と思う」

「ふーん、まぁ、どこまでほんとなのかわかんないけどね。あんた人がいいから、いつもころっと騙されるんだもの」

昔を思い出すように、しみじみと由加里が呟いた。

「でも、たぶんほんとだと思う」

「なんでそんなことわかるのよ?」

千珠は、

「うまく言えないんだけど」

そう呟いて、ずっと胸に引っかかっていたことを告げた。

だって、とても悲しそうな瞳をしていたからと……。