「7年前に赤いBに濃紺の帽子を売った店を探すのは難儀ですけどね」 瑠諏が眉毛尻を下げて破顔した。 「おまえ、人間のやるスポーツには関心ないようだな」 サトウが顔をほころばせながら言う。 「どういうことです?」 瑠諏は小首をかしげた。 「赤いBに濃紺の帽子といえばボストン・レッドソックス、野球チームだ。この町に専門のスポーツ用品店は2軒しかない」 サトウの優越感に満ちた言葉は捜査が絞れたことによる喜びから出たものだった。