「脅すのか?」 武は眉を寄せた。 「あなたがトリガーを引くのが先か、私があなたの首から血を吸うのが先か勝負しましょうか?」 瑠諏が酷薄(こくはく)な笑みをたたえて尋ねる。 それまで顔を横に向けて現実逃避していた早苗のこめかみから銃を離した武は自分の頭に銃口を移動させた。 ……バン。 銃口から火花が散った。 しかし、誰もうめき声を発していない。 呆気にとられているのはトリガーを引いた武本人で銃口を天井に向かって突き上げている。