「奥さん、本当に知らなかったんですか?残念ながら現場には白い粉とそれを吸うための道具一式がリビングに残されていました。売人や一緒に吸っていた仲間とのトラブルも考えられるので正直に話してください」 瑠諏は早苗に視線を投げた。切れ長の目は怯えた獲物を捉えるかのように鋭い。 「本当に、知りません」 早苗の目には涙。死んだ息子の名誉を守ろうという必死さが伝わる。 「いまここで話すことなのか!」 武が猛然と反発する。 「事件を早く解決するためですよ」 瑠諏も引き下がらない。