「わぁ、重い。金かしら?」 女は喜びを抑えながら箱の上蓋を持ち上げた。 「特殊能力を持った吸血鬼の情報を仕入れてくれたお礼に今回はたくさん色をつけておいた」 箱の中身はビン型で黄色い果皮に赤褐色の斑点がついた果物。 「なにこれ?!」 「知らんのか。洋ナシじゃよ」 「えっ」 「篠田レミ、君のような人間と吸血鬼の間をウロウロする者は“用なし”ということじゃ」 老人はすでに銃口を向けていた。 途端に乾いた銃声が倉庫内に響く。