「す、すいません」 「いいかよく聞け。利己的で繊細な神経を持ち、複雑な悩みを抱える生き物だから自殺を正当化しようとする人間がおれからすればどうかしている」 「そ、そ、そうですね」 「人間以外の動物は本能的に自殺ということは考えもしないんだよ。人間が地球上で一番の下等動物さ」 「は、はい」 「調査報告書をさらっと流す程度に読むのではなく、その裏に潜むものをつかまえないと真実に辿り着けないぞ」 サトウは人差し指で原田の心臓の辺りをトントンと突いてから缶コーヒーをゴミ箱に入れた。