瑠諏が舞台を見ていた時間はほんの僅かのはず。
その間に吸血鬼の宮路由貴を簡単に打ちのめしてしまうなんて……。
ガッチリした体格の男が一人でやったのだろうか?
それとも二人で?
瑠諏が警戒心を張ると、小さいほうの男がささやき、頭ひとつ大きい男が膝を折って耳の位置を下げる。
これで力関係がはっきりした。
「いいことを教えてやろう。おれとおまえは親から生まれた純粋な吸血鬼だ。よって血を舐めると舞台を見る特殊能力を持っている。この女は吸血鬼に血を吸われた準吸血鬼ということになる」
背の低い男が得意気に話す。



