吸血鬼は淫らな舞台を見る



「警察には必ず引き渡しますよ。彼女を納得させて自首させるつもりです」


「そんなことできるわけないだろ」と言って男は後ろを向いてしまった。


「待て!話はまだ終ってない」

 瑠諏は目を赤く染め、乱杭歯をむき出して戦闘態勢に入る。


「おれに2度も歯向かうのか?それなりの覚悟はできているんだろうな?」

 クルリと振り向いた男は片方の眉毛をピクピクッと不快げに動かす。


「もちろん」

 瑠諏は即座に返事して余裕をみせた。


 しかし、心の中はまったく違った。