「どうして、そのことを……」 瑠諏は途中で言葉がうまく出てこなくなった。 親を知らない……そんな個人的なことを知っているのは篠田レミくらいだ。 「家に入れてくれたら親が誰か教えてあげる」 由貴が取り引きを持ちかけてきた。 瑠諏はしばらく顎に手を当てて考え込む。 「吸血鬼なら誰もが知っていることなのよ」 由貴が棲家を訪れたタイミングとミミズ腫れの文字とは関連性があるような気がする。