吸血鬼は淫らな舞台を見る



 サトウから許可をもらい瑠諏はふ菓子のようにカスカスになった骨を舐めてみたが、舞台を見ることはできなかった。


「すいません」


「いいんだ。だいぶ疲れているようだな。家で休んだほうがいい」


 現場には時間にして10分もいなかったかもしれない。


 タクシーの中でミミズ腫れの文字に悩まされ、家の前ではドアをふさぐように誰かが立っている。


 今日は悩みの種が増える一方だ。