「は、はい……」 細身の男が自信なさそうに返事した。 「いいの?あんなのに任せて?」 「女の吸血鬼を一人で始末できないのならいつまでたっても一人前にはなれない。それに早めに行かないとお気に入りの瑠諏君が待ち合わせ場所に誰もいないと帰ってしまうぞ」 女が気を利かせて小声で尋ねる配慮をみせたのに、剣未は大声で答えた。 「早く、早くう」 女は年甲斐もなく目を輝かせて急かせる。 「おい」 剣未が顎をしゃくると屈強な男が小走りで運転席に向かった。