「よぉ、瑠諏。事件解決おめでとう!褒美に血を渡してやるからKZ工場へすぐに来い」
剣未は人格が変わったようにテンション高めに会話をしている。
事件解決とはたぶん私が犯した事件のこと。その報酬に血をもらってるなんて……私のやってることとそんなに変わらないじゃない!
由貴は心の中で罵った。
「ああ、そうか。ごめん、ごめん。重度の記憶障害だったな。これからKZ工場の住所を言うからメモするか頭に叩き込んでおけよ」
彼が、記憶障害……。
軽蔑したばかりなのに瑠諏の顔を思い出すと、由貴の感情はなぜか静まった。



