マスクの目の部分は粘土かガムらしきものでふさがれている。 顔の筋肉を使ってマスクを外そうとしても食い込むようにベルトでガッチリ固定されていた。 両脇を押さえつけられ、身動きがとれない。 左側からは香水のきついニオイがした。 女かもしれない。 宮路家の元実家で瑠諏という吸血鬼に血を吸われたところまでは覚えている。 罪を犯したがこんな扱いを受けるのは我慢ならない。