吸血鬼は淫らな舞台を見る



 爪が皮ふにめり込み、血が滲む。


 鉄製の鋲が付いた首輪で固定された気分だった。


 瑠諏は身動きできず、宙に浮いた足をバタバタさせる。


「ここはおれが支配している世界だと言ったろ。変幻自在になんでもできる。おまえの首をへし折ることなんか朝飯前だ」


 ポキポキッと嫌な音がした。


 首筋の関節をスムーズに動かす潤滑油の気泡が破裂した。


「あがっ……」

 瑠諏は呼吸を整えることも難しくなった。