吸血鬼は淫らな舞台を見る



「あなたの言いなりにはならない」

 瑠諏はジワリジワリと距離を詰める。


「気合いだけはほめてやる」


 闘う前からのジョン・ドゥの勝ち誇った顔は瑠諏の頭の中をさらに加熱させた。


 ずば抜けた瞬発力で水平に飛び、椅子に座ったままのジョン・ドゥに襲いかかる。


「ぐわっ!」

 声帯を押し潰されたように呻いたのは瑠諏。


 恐ろしく伸びてきた片腕が瑠諏の喉を鷲掴みした。


 ジョン・ドゥの指には鉤状の爪が明瞭な武器として備えてあった。