サトウの名前とAK地区署の電話番号しか刻まれていない。 瑠諏は自虐的に白い歯をこぼした。 冷蔵庫のほうへ目を向ける。 他の吸血鬼より余計に血液をもらうために警察に捜査協力してるのか……。 床に散乱する血液バッグが融けかかってビニールの表面が汗をかき、ほどよい冷たさをアピールして瑠諏を誘惑する。 きっと喉の渇きを想像以上に癒してくれることだろう。 いまは我慢できるが、明日になれば平気な顔をして血液バッグを飲んでしまうかもしれない。