「おれも聞き込みに回るか……」 サトウがリビングから出ようとすると携帯の着信メロディーが鳴った。 流れてきたのはベートーヴェンの『運命』。 原田は笑いをこらえるため、サトウに背を向けた。 サトウは着信音でかかってくる相手を区別していたので『運命』が流れてきた時点で原田は相手が誰なのかわかった。 「はい、サトウです」 『どんな感じだ?』 電話の相手は直属の上司である刑事部長の三宅で微妙に甲高い声はストレスを誘発させるときもある。